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新体制発表

みなさま、こんばんは。

高校を卒業し一週間経った今日、今後についてみなさまにお知らせをしながらこれまでのウーマンズについて、そして代表の私の葛藤を包み隠さず、全てお話しようと思います。

この1年を振り返りながらなので長くなりますが、日頃の感謝もお伝えしたいので最後までお読み頂きたいです。

気づけば昨年2017年4月。私は異なる女子校に通う友人3人とともにWomen’s Innovationを立ち上げました。その当時の私は、恥ずかしいことに女性のエンパワーメントに日々尽力されている方々を存じ上げておらず、当時注目されていた小池百合子さんにお会いしてみたい。その一心で小池さんにお会いするための策ばかりを仲間とともに毎日のように話し合いを重ねていました。

そんな日々を過ごしながら、5月中旬に訪問させて頂いたクオータ制を推進する会。クオータ制を推進する会の方々は、大臣や国会議員など政界を経験されている方が多く、私たちは小池さんに取材するためにも情報を得たい。そんな生半可な気持ちで訪問してしまっていましたが、3時間ほどの訪問では思わず耳を疑ってしまう信じがたいお話の連続で、未来の女性たちには自分たちと同じ苦しみを味わってほしくない。その想いが社会で責任を果たす立場ではなくなっても、日々活動に尽力されている原点とエネルギーとなっていることを知りました。

そこで改めて私たちの考えの甘さを痛感すると同時に、高校生の私たちにだからこそできることがあるのではないかと思い始めました。

この日が団体としての活動の原点となり、実質的にはこの日から本格的に活動を始めました。

しかし団体を1から作り上げた経験がこれまで1度もないメンバー4人で本格的に活動することは想像を絶する困難の連続でした。

まず団体としての活動方針を立てることから始まり、役割決め、活動計画など。

アドバイザー不在、かつ女子高校生4人で運営しなければならず、メンバー間でも活動に対する熱量とタスク処理のスピードに相違があり、代表としてどうウーマンズを作り上げていけばいいのか分からず常にもがいていました。

どこにどう向かっていけばいいのか。私たちは何を解決したいのか。どう発信すれば1人でも多くの方に届くのか。私たちウーマンズの課題設定とゴールがクリアになっておらず、私たち自身もやりたいことが分からずにいました。

考えても答えは見つからず、行動するしかないと思い、女性のエンパワーメントに尽力されている方々に手当たり次第取材申し込みを依頼しては断られる。そんな日々繰り返していました。

1日でも早くウーマンズが何を目指しているのかはっきりさせようと、子育てと仕事の両立についてのイベントにできる限り参加し、メンバーと共有するようにしました。

イベント参加を重ねるうちに、女性がライフステージを歩む中での障壁や収穫の実態を知ると同時に、私たちが何を目指しているのか何をしたいのかがわかるようになってきました。

それから申し込んだ取材は時に断られることもありましたが、「高校生で一歩踏み出して頑張っているから、応援するよ」と女性のエンパワーメントに尽力されている沢山の方々に取材する機会が与えられるようになりました。

取材で学んだことを私たちのものだけにせず、生の声を届けようとイベントも開催しました。

メールの書き方、取材申し込みの方法、イベント企画、名刺の頂き方など社会のルールを何1つ知らず、手探り見よう見まねで必死に活動していました。

家族以上にメンバーと過ごす時間が増えると絆も深まり、それぞれやるべきことを明らかにしようと役割分担をし、スムーズにタスク処理できるようになりました。

そもそも社会で働いた経験がない。校則上アルバイトが禁止され、アルバイトすらしたことのない私たちが女性のキャリアや生き方、社会の実態を発信しても何か解決できるのだろうか。ただの自己満足の活動でしかないのかもしれない。

そんなモヤモヤを抱きながらも、アドバイザー不在ながら高校生だけで活動していること、そして活動していることで誰かの光になっていると信じていました。でもその確証はどこにもありませんでした。

もう活動をやめてしまおうか。受験直前で活動を休止した私たちはこれまでの活動意義を見出せず、バラバラになっていく気がしました。受験が終わってもこのメンバーでは活動できないかもしれないと薄々感じていた私は、活動に加わってくれそうな友人を探していましたが、見つかりませんでした。

1人では活動できない。とりあえず、2018年1月に千代田区男女共同参画センターから依頼されたイベントに登壇する日までは代表としても、ウーマンズの責任を取ろうと思っていました。

まずもって高校生で何も成し得ていない私たちが語って良いのだろうかと思いながらも、今年1月に千代田区で登壇させて頂いたイベント。

7月に開催したイベントにも参加してくれた私の高校の友人2人が、「7月とは違う新たな刺激を受けて、ゆりがこれまでウーマンズにどれだけの想いをかけて活動してきたのか、その葛藤を経験できたことを含めて誇りを持っていることに感動した。誰かに寄り添える、光になれるウーマンズのメンバーになりたい。」と言ってくれました。

中学3年時に父が余命宣告を受け、その際専業主婦であった母が、”父の看病と両親の介護に、子育てを並行しながら3人の子どもを養えるほどの仕事に就きたい”と願っていたが、叶わなかった経験。私自身中卒で働き出さなければならないのかという不安に襲われていた中学3年。

​痛みを味わったからこそ、痛みの中でもがいている人たちに寄り添える。

この原体験をモチベーションに活動していた私は、私は千代田区のイベントで一番そばで応援してくれていた友人からもらった言葉で、初めて活動意義を感じることができました。

とりあえず続けよう。また気を持ち直して活動し始めました。

それから1カ月、今年2018年2月。

私がウーマンズの活動に尽力することは、闘病中の父をそして家族を応援する唯一の手段なのだと信じていました。私がウーマンズを始めるきっかけとなり、寄り添いたいと思っていた家族。

私はイベント協力や参加、打ち合わせで家にほとんどいることができませんでした。

これまで生きてきた中で一番家族と分かり合えず、ジェンダー観の違いを始めとする様々なことで対立してしまう一ヶ月を過ごしました。

正直これまで活動してきた中で、もがいた末にもう無理かもと思ったことは何度もありました。

けれども家族と分かり合えないことがこんなにも辛いことなのか、幼い頃から泣き虫だったにもかかわらず泣きたい時も泣けず、葛藤を自分1人で抱え込んでしまっていました。

そのような状態で引きずったまま開催した3月のイベント。

2月のイベントに参加し、ウーマンズに関心を持ち学生スタッフとして協力してくれた高校生、大学生。そして千代田区のイベント、2月のイベントに引き続き参加してくれた高校生。また初めて参加してくれた高校生。社会人参加者の皆さん。会場が溢れかえるほどで、熱気と温かい雰囲気に包まれていました。

このイベントを通じ、ウーマンズに加わりたいと連絡をくれた高校生、大学生が10名もいました。

数ヶ月前の活動休止期間。9月から12月には1人で活動できないからやめてしまおうとも思っていたにもかかわらず、3か月後には同世代の高校生、大学生がこんなにもウーマンズの活動と、私の想いに共感してくれたこと。

信じられませんでしたが、この1年近くの活動は誰かに求められていたのだと気付かされました。

新たに加わったメンバーの1人は私にこう言ってくれました。

「ウーマンズに加入したいと思ったきっかけは、正解が用意されていないこと。自分自身も痛みを経験しそのことを共有することがどれだけ勇気のいることかと感じている中で、代表である大山さんはその痛みを包み隠さず共有し、誰かに寄り添おうとしている。

そして強い想いを持って、自分たちは将来どう生きていきたいか。どんな社会でありたいかを真剣に考えられる場であることに魅力を感じました。」と。

私自身ウーマンズの活動意義は十分すぎるほど感じられ、新たなウーマンズを作り出していきたいと思えるようになっていきました。

ただその反面、家族とのわだかまりはさらに広がっていきました。

父の闘病生活を機に1人では生きられないということを学んだはずなのに、家族との時間や母のサポートすらまともにできず、ウーマンズのことばかり考え、自分の時間すら持てずに苦しみながらウーマンズのタスクをこなしていました。

沢山の方々にお会いし、お話させて頂いたこの2、3月。

「ウーマンズの活動が、苦になっているように感じられる。夢を語っている時と別人で、疲れ切っているね」と。

言葉にしなくても伝わるのだなと思いました。

これまでの日本社会は、女性が働き子育てするとなるとバリキャリ女性しか生き残れない風潮。

社会でこれまで沢山の経験を積み、社会の最前線で働かれている方々の取材を多く積む反面、専業主婦の生き方を否定するとも取られかねない発言をしている自分がいました。

それも未だに家の事情で働き出せていない母に対して、日々の吐け口として無意識のうちに言ってしまっていたのです。

私は母が傷ついていることには薄々気づいており、どうしたらこのわだかまりを解けるのかずっと考えていました。

そんなひどいことをしてしまったにもかかわらず、母は3月のイベントに参加し手作りのお菓子まで参加者分差し入れしてくれました。

私は母の愛に気づかず傲慢で、イベントに高校の卒業式が終わっても母に謝ることができずにいました。

ちょうど昨日父から「言葉としてゆりちゃんに伝えていないけれどママは苦しんでいるんだよ。ママだって誇りを持って専業主婦という生き方をしているのだから、それを否定することだけは絶対に許さない。ちゃんとママと向き合って話しなさい。」そう言われました。

この5年近くの父の闘病生活の他に、両祖父母の介護と看病に追われている母は「私の人生何のためにあるのだろう」とよく口にしていました。

もし私が母と同じ立場だったらそう思っても仕方ないぐらいだなと、それぐらい母は一生懸命毎日送っているということを思いながらも、何と励ましたらいか正直わかりませんでした。

だからこそ私はウーマンズを始め、これまでそしてこれからもウーマンズの活動を通し母に寄り添うことをモチベーションにしていましたが、母に、家族に理解してもらえないと感じながら過ごしていたこの2か月は“一体私は誰のために活動しているのか。一番寄り添いたい母に、家族に寄り添えないならウーマンズをやる意味がない”。そう思っていました。

家族に理解してもらえず、家に居たくない。家には寝に帰るくらいで、ウーマンズの活動にしか時間を使っていませんでした。家族と仕事を両方大事にしたいと思ってもそれがどれだけ大変なことか。ワークライフバランスにぶつかり、ワーキングマザーの大変さが少しわかる気がしました。

昨日そのことも含め、この2か月間の私の葛藤を全て父と母に伝えました。

そうすると父も母も「寄り添うために、誰かの光でありたいという想いを持って活動しているウーマンズは絶対にやめないでほしい。ウーマンズがあるから救われる誰かが絶対にいる。沢山の方々に出会うことで道を切り開きながら、同世代とともに自分が将来どう生きたいか探る素晴らしい活動だから。ウーマンズを通してゆりちゃん自身も自分で道を切り開いてきたように、これからも自分で道を切り開いてほしい。ずっと応援しているよ。」と言ってくれました。

さらに母は「3月のイベントに参加して、こんなに多くの人を巻き込んで将来を考えるために素晴らしいゲストからお話を伺える機会を作れていること。そして大人の方々に応援してもらえる団体に成長していること。これまで積み重ねてきたからこそ出来ることであって、誇りに思っているよ。ママが自分の人生何のためにあるのかって言うのは、この5年毎日パパの命をどうつないでいくのかを何よりも優先してきたからいっぱいいっぱいになっちゃっているから。だからあまり手をかけられずにいたのに、ママのためにって活動してくれる娘に育ってくれたことに何よりも感謝しているよ。ゆりちゃんの姿を見て、陽くん(弟)も桃ちゃん(妹)も成長してくれる、他者に寄り添える大人になると信じているから」そう言ってくれました。

やっとお互いの苦しみを分かち合うことができ、家族が誰よりもそばで応援してくれているのだと、家族の存在の大きさに改めて気付かされました。本質的に私がなぜウーマンズを続けているのか、ここまで本気になっているのか自分自身に自問自答する。活動を継続させるためには私にとって欠かせない時間だったと今となっては思います。

この2か月傲慢になりすぎて尖ってしまっていた部分も多々あり、嫌な思いをさせてしまった全ての方々にお詫びさせてください。

この1年間お忙しい中、高校生の私たちに時間を割き応援して下さる全ての方々、そして私の痛みを分かち合い、痛みをプラスに変えて前向きに自分自身どう生きるかに共感してくれたウーマンズの新メンバーにありったけの感謝と愛を込めます。

至らない点多くありますが、14人で新たに発足したWomen’s Innovationにお力添えをどうそ宜しくお願い致します。

最後に新たに加わってくれたメンバーと、学年リーダー紹介でこの1年間のまとめと感謝を終えます。

昨日3/23 対面ミーティングに参加したメンバーと。

【代表/学年リーダー】

代表       大山友理

新大学2年     山根千沙 

新大学1年     座間琴音

新高校3年(男子) 天野翔太

新高校3年(女子) 上之山紘奈

新高校2年     川上涼帆

【メンバー】

〈大学生〉

新大学2年     山根千沙 

新大学1年     大山友理  

新大学1年     植之原里沙

新大学1年     座間琴音  

新大学1年     中村舞   

新大学1年     吉岡華織 

〈高校生〉

(女子)

新高校3年    上之山紘奈 

新高校3年    菊池優香  

新高校3年 高橋明日香 

新高校3年 武田唯希  

新高校3年 林玲李   

新高校2年 川上涼帆  

(男子)

新高校3年 天野翔太  

新高校3年 竹内歓太  

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