top of page

【取材レポート前編】「学生時代は、妙に大人ぶって物分かりのいいふりをするより、とことんまで悩んで欲しい 」育キャリカレッジ代表 池原真佐子さん

9月15日に育キャリカレッジ代表の池原真佐子さんへオンラインで取材させて頂きました。

今回はバックパック旅行をしていたという好奇心と行動力溢れる学生時代中心にお届けします!

育キャリカレッジ代表池原真佐子さん。

写真:現在の池原真佐子さん

池原真佐子さんプロフィール:福岡出身、早稲田大学・大学院で成人教育を専攻。NPO/NGO等でのインターンを経て、PR会社へ。その後、国際教育関係のNPO、コンサルティング会社に勤務。在職中、INSEADのコーチングと組織開発のパートタイム修士コース(EMCCC)に入学し、仕事を続けながらシンガポールまで飛行機で国際通学しながら修士を取得。その後、エグゼクティブコーチングを軸とする株式会社MANABICIAを起業。35歳で妊娠し、臨月から夫が海外単身赴任。ワンオペ育児をしながら仕事を続ける。産後1年半の時に、働く女性にメンターをマッチングさせる『育キャリカレッジ』という事業を立ち上げる。英ユニリーバDOVEの欧州プロモーションCMに、日本を代表する新しい女性として出演。日テレNews、日経新聞、Domani等のメディア出演も多数。

 

WI:池原さんの取材記事を沢山読ませて頂き、その中にバックパッカーをしたと書かれていました。学生時代から行動力や好奇心や探究心を人一倍お持ちだと感じたのですが、何が原動力、モチベーションだったのでしょうか?

池原真佐子さん(以下敬称略:池原):ありがとうございます。元々出身が九州で、大学に入るまで旅行とかも1人で行ったことがないし、海外も行ったことがなかったんです(笑) せっかくだったら世界に飛び出してみたいなと思ったのがきっかけで、パスポートを取った直後に(大学1年時)ヨーロッパに行きました。

その時、世界は広いんだということに改めて衝撃を受けて、自分が当たり前だと思っていたことが、当たり前ではないんだということを知りました。 すごく開放感があって純粋にそういうことが楽しかったし、知らない国にいってそこでの出会いを通して学ぶことが多くて。先ほど言ってくださったように、自分自身も好奇心が人一倍多いのかなと感じます。

私の場合、モチベーションというと少し違う気もするのですが、「知らない景色を見てみたい」「美しい物を見たい」っていう一心だったように思います。

写真:池原さん(左)とバックパッカー先で仲良くなった現地の子

WI:一番ご自身の価値観だったりバイアスを覆してくれた国や場所があれば、教えてください。

池原:最初に1ヶ月間ヨーロッパ1周の旅に行ったのですが、途中で荷物取られてしまったんです(苦笑)。 列車の中で、着替えを一式とられてしまったことがあって、自分の身は自分で守らなきゃいけないんだって学びました。

宿も取らずにパリに着き、飛び込みで泊まらせてくれる宿を探しました。でも泊まった宿が日本では考えられないくらい汚くて、あまりの衝撃にイメージと違う世界ってあるんだなと。

どの街も美しかったのですが、私は建物とかの外見的な美しさにはあまり興味が湧きませんでした。どちらかというと私は、空気感とか人の雰囲気に関心が向いていたんですよね。答えになっていないかもしれないけれども。日本にないものに、すごく惹かれたことを今でも鮮明に覚えています。

WI:ご自身のバイト代などを貯めて行かれたんですか?

池原:そうです、バイト代。

WI:私の友達、今1人で(取材当時)インドにバックパッカーしているんです。寂しくてたまらないってSNSとブログで書いていたので、私は連絡して寂しさを和らげようというお節介を焼きました(笑)

でもそういう寂しいっていう感情であったり、経験は大学生のうちにしか出来ないのかなと思っていて。私もこの夏にオランダとイスラエルに行ったのですが、ほぼ1人旅だったので発見が多くて、もうそれはそれは楽しくってたまらなくて(笑)大学時代にバックパッカーしてみたい欲あります。

池原:バックパッカーは、色々な人と出会えるチャンスだと思うんですよ。あまり旅費がなかったら安いドミトリーにしてみる。そうすると世界中から集まってきている人たちや、1人旅をしている人、日本人らしき人と仲良くなれるんです。必ず誰かとの出会いがあって、私はそこで出会った人たちが結婚式に来てくれるぐらい、今でも続く良い縁になりました。

WI:普段からフェイスブックを拝見していて、人とのつながりを大事にされている点が印象的なんです。

池原:ありがとう!

立教大学での講義風景写真。

写真:立教大学での講義風景。

WI:話は変わるのですが、様々な活動の傍で立教大学経営学部で講師をされていた時(2018年前期)、現役大学生がぶつかっている壁は何だと考えられますか?例えば、英語力の壁であったりとか。 もしあれば教えて頂きたいです。

池原:立教の前にも他大学で教えていたので、その経験を踏まえて思うのが、大学によって悩みのカラーが違う気がするかな。就職を意識した実践的なカリキュラムが多い大学の学生は、とても現実的で地に足が付いている。立教は、オープンな大学で、学生も、挑戦する人が多い。

大学は、社会人になる前の不思議なところだと思っているの。もうすぐ社会人だけど、高校生ではない。自分とは何者なんだろうって思ったり、「自分を理解したい」「でもまだよくわからない」という狭間で壁にぶつかっている人が多い気がする。大学に入ると高校と違って規模が大きいから、素敵な人や、素敵な活動をしている人が沢山いて、だからこそ自分と比較してしまい、自分は何なんだろうという壁にぶつかる時期なのではないかなと思います。

WI:実際そういう悩みを持っている友達結構います。「自分は何をやりたいんだろう」「将来何をやりたいんだろう」とかを聞かれる機会が増えたけど、自分は何も思い浮かばないんだよねえ。焦るなあって友達が多い。私もそれは凄く感じますね。

池原:そうですよね。でも、その時期は、ぐちゃぐちゃになって、もがいて、悩んで、何で自分は出来ないんだろうとなっていいんだよ。その時期にしか感じないこと、悩まないことがあると思います。妙に大人ぶって物分かりのいいふりをするより、とことんまで悩んで欲しいと思います。

WI:悩む時期って、人それぞれ。でもそこで逃げてしまうのか、そこに真摯に向き合うのか。前者と後者、今後の人生の歩み方にも繋がってくるのではないかと感じます。

またまた話は変わってしまうのですが、今後や将来リーダー担いたいと考えている高校生や大学生に求めているスキル。こういうスキルが身に付いているともっと成長できるよというようなアドバイスがあれば教えて下さい。

池原:2つあります。まず1つは、時代性やジャンルを問わず、とにかく沢山の本を読んだ方がいいと思います。もう1つは、表現。読んだことや感じたことを自分の言葉にして書き残すこと。どんどんデジタル化していくけれども、自分と会話をするために日記を書くと良いです。ブログって他者が見ているからちょっとアナログなんですけど、自分と対話するために日記をするというのがすごく大事。何がともあれまず読書はすべきかな。

WI:ウーマンズの読者(学生)に読んで欲しい本はありますか?

池原:特定の本をご紹介するより、近くの図書館に行ってちょっと大人な背伸びをしたような本を手にとって読むというのが一番のおすすめ。もし行けるのであれば大学の図書館に行って、そこに置いてある古い書籍で自分があまり興味のないものでも手に取ってみてください。

なぜ図書館にこだわっているかというと、本屋さんは、読みやすかったり、売れている本が置かれていますよね。今売れている本だけではなく、過去に出版された名著、哲学や思想、古典などの系統の本を読んで欲しいなと思います。つまり、図書館に行って人文、科学、哲学あたりを、うろうろして見るということが良いんじゃないかな。

WI:読んで良かったなあと思った本や、自分の考えを覆してくれるような本はありますか?

池原:かなり古いんですけど、『富の未来』です。10年くらい前に出版された本になってしまった今、当たり前に思えてしまうことかもしれないんですけど当時は、未来はこんな風になっているんだって凄く衝撃を受けたのをよく覚えています。 もう1つは、『Working Identity』という英語で書かれている本。働くことに関しての自分のidentityを覆してくれるような本でしたね。

WI:4年間の中で読めるように頑張ります(笑)

池原:これは社会人になって読んでみても結構良いかもしれないです。 あと高校生の頃は、三浦綾子さんを結構読んでいたかなあ、『塩狩峠』とか。

WI:中高時代、三浦綾子さんの本が課題図書だったので読んだことあります。懐かしいです(笑)

池原:小学校の時感動した本もあるんですよ。『この子を残して』という本。

WI:これも中高時代読みました。

池原:こういう本を小中校生の時によく読んでいたかな。もう1つ本ではなくて、映画化されたもの。絶対見て欲しい動画がYou Tubeで全編無料公開されていて。 大学で授業を持っていた時に必ず見せていたものなんですよ。世界中の人に、2007年のある1日を動画に撮って送って下さいと言って、朝と昼の動画をある日1日にまとめたって言うストーリー。

WI:早速見てみますね!!!

第2弾は、家族を中心とし、活動の原点となった方のお話を、8日土曜日に掲載します!お楽しみに!!!

 

池原真佐子氏プロフィール:育キャリカレッジ代表/(株)MANABICIA 代表/エグゼクティブコーチ

Comments


特集記事
最新記事
アーカイブ
タグから検索
まだタグはありません。
ソーシャルメディア
  • Facebook Basic Square
  • Twitter Basic Square
  • Google+ Basic Square
bottom of page